この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
この方は,地域の商店街で個人でカメラ屋さんを営んでおられました。創業されてから紆余曲折がありました。ただ,ここ数年は,大手の企業の進出や人通りの変化などにより,なかなか客足が伸びず,売上が低迷していました。足りない資金を補てんするために,金融機関から借入を行いましたが,その借入も底を尽きてしまいました。それでも,あと数年,何とか事業を続けたいと相談に来られました。
解決への流れ
ご依頼を受けた後,一緒に資金繰りの改善について話し合いをしました。売上ではなく,利益を伸ばすためにはどうすればよいか,一緒に考えました。写真現像1枚当たりの単価を少しだけ上げる,高齢者向けに写真撮影の教室を開いて潜在顧客を増やすなど,色々考え,実践しました。その結果,徐々にではありますが,業績が改善しました。そして,債務については,個人再生手続を利用しました。個人再生手続によって,債務が大幅に圧縮でき,また業績が改善していたこともあり,現在では無事に事業の再建を果たしておられます。
法人と異なり,個人事業主の場合には,手続費用が安価な個人再生手続が利用できます。借入総額が5000万円を超えないという要件はありますが,個人再生手続を利用することができれば,最大で債務が10分の1まで圧縮できます。そのため,事業計画を見直し,収益を改善することができれば,再生への道はそう難しくありません。ただし,そのためには早い段階で相談いただくことが重要となります。